10月16日 シリア、クルド人支援 中東の歴史②
本日は昨日の続きを書きたいと思います。
アメリカの当時の大統領ブッシュは9.11後、アフガニスタンに攻め込みタリバン政権を崩壊させ、占領しました。そしてオサマビンラディンもオバマ政権時に殺害しました。
しかし、ブッシュはその後も父ブッシュを湾岸戦争の復讐で暗殺しようとしていたイラクに恨みを持っていたり、イラクにも核兵器開発の疑いが出て、イラク戦争が起こります。彼のおかげでイラクは混乱状態に陥ります。
そしてこのイラクが混乱しているの中で、アルカイダが関わり、アルカイダ系過激派組織『イラクのイスラム国』が出来上がります。
さらに、アフリカのチェニジアで起こった民主化運動がシリアまで波及する『アラブの春』が起こります。シリアでは少数派のシーア派のアサド政権のもとで抑圧されていた多数派のスンニ派の人々が民主化運動を行うようなり、ゆくゆくはシーア派とスンニ派の宗教対立の色を帯びるようになりました。アメリカやイギリス、スンニ派のサウジアラビアやカタールが民主化運動を支援し、シーア派のイランとロシアはアサド政権側に立ちました。
そしてこの内戦を絶好の好機と捉えたのが『イラクのイスラム国』で、シリアにも進出し、『イラクとシリアのイスラム国』(ISIS)を名乗るようになりました。
以上が中東の混乱の歴史なのですが、これで今日の新聞も分かりやすく読めると思います。
まず現状ですがイスラム国はロシアの空爆などによって今はかなり勢いは弱ってきているようです。一方、シリアの民主軍が現在シリアの北東部を支配していて、最近民主軍を支援していたアメリカ軍が撤退したことを契機に、トルコ軍が安全地帯を設けるためにシリア北部に侵攻している状況です。そしてトルコ軍に対抗するため、民主軍はアサド政権と協力する姿勢をとっており、さらに混乱は深まりそうです。
明日は中東の混乱を振り返った感想を述べたいと思います。